家を新築するにあたって、ぜひともつけたい設備の一つが『ディスポーザー』でした。戸建てでのディスポーザー設置は可能なのか。ディスポーザーにはどんな種類があるのか。ディスポーザーのメリットとデメリット、注意点、各メーカーの特徴と徹底比較です!
ディスポーザーとは?
簡単にいうと、生ごみを細かく粉砕する「生ごみ粉砕機」。キッチンシンクの排水溝に設置します。生ごみは三角コーナーに捨てる家庭が多いのではないかと思いますが、そんな生ゴミたちをポイポイいれて、ガーッとミキサーして流してしまえるのがディスポーザーです。

すごくないですか!三角コーナーのネットの交換は不要。三角コーナーの置き場も不要。三角コーナーを掃除する必要もなし!生ゴミ処理をサボってコバエがわくこともありません!
ディスポーザーのメリットとデメリット
私の考えるディスポーザーのメリットとデメリットです。
メリット
・生ゴミをすぐに無きものにできるので、キッチンを清潔に保つことができる。
・生ゴミの腐った臭いをかぐことがなくなる。
・ゴミ袋から生ゴミの汁が漏れることがなくなる。
・生ゴミからコバエが発生することがなくなる。
・出したごみをカラスや猫があさることがなくなる。
・三角コーナーの管理をしなくてよくなる。
デメリット
・処理槽の維持管理費がかかることがある。(自治体による。)
・水道、電気代がちょっとだけかかる。
・玉ねぎや枝豆の皮、卵の殻、牛の骨、鳥の皮など処理できないゴミもある。(メーカーによる。)
ディスポーザーメーカー比較
今回調べてみるまでディスポーザーのメーカーなんて全く知らなかったのですが、実は色んな会社がディスポーザーを作っています。ディスポーザーは海外のほうが一般的なこと、後述しますが日本では条例で戸建てでのディスポーザー使用を禁止している自治体もあるからか、海外のメーカーが多い印象でしたが、国産のディスポーザーもたくさんありました!

ディスポーザーを比較する際にチェックするポイント
メーカーを比較する際に気になるのは価格、品質(壊れやすさ、耐久性)、アフターサポートあたりだと思うのですが、ディスポーザー比較の際「蓋スイッチか否か」は必ずチェックしたほうがいい項目です。
私がいま使っているディスポーザーは「マックス」という会社の製品ですが、ディスポーザーにフタをしてクルっとまわすとそれがスイッチとなり、自動的に水が出てディスポーザーが動き出し、終わったら勝手に水も止まります。フタをしている時しか作動しないので安全です。※蓋スイッチであっても自動で水が出る(自動給水機能付き)メーカーは限られるので確認を。

対して、新居で使う予定のディスポーザーは「エマソン」とうメーカーの製品です。エマソンのディスポーザーは「連続投入式」というもので、蓋スイッチではありません。蓋スイッチではない場合、どうやって使用するかというと、「スイッチ」を利用します。

これ、すごく嫌だなと思っています。なぜなら、これまでディスポーザーを使用する際の工程は「蓋をまわす」だけだったのに対して、この「連続投入式」でディスポーザーを使用するには①水を流す②ディスポーザーのスイッチをオンにする③ゴミをいれる④ディスポーザースイッチをオフにする⑤水をとめる めちゃくちゃやることが増えます!今やっている「スイッチいれるだけであとはほったらかし」ができません…。すでに憂鬱ですが、慣れるのかしら…。
また、蓋スイッチでない場合、蓋のない状態でディスポーザーが稼働します。うちはまだ子供が小さいのでいたずらでスイッチをおしてディスポーザーに手を入れてしまったら…と考えただけで背筋が凍ります。蓋スイッチのほうが安全性でも優位だと思うので、今のところ絶対蓋スイッチのほうがいいと思っています。使い始めたら意見が変わるかもしれませんが笑
ちなみに、エマソンではオプションでこういう蓋スイッチがあるのですが、使いにくくなるらしいです…涙 ※ディスポーザーマニアさんはディスポーザーのことならなんでも教えてくれます。感謝。ツイッターはいろんな分野の専門家がいてアドバイスをもらえるのでありがたいです。
エマソンはフタスイッチにすると使いにくい製品になっちゃいますのでお勧めしないです😭エマソンなら連続式でご使用することをおすすめします!
— ディスポーザーマニア (@MBlperson) August 13, 2020
※フタスイッチをご希望の場合は他の製品をご検討ください。
そんな今のところ面倒なうえに安全性も不安なエマソンちゃんですがいいところもあります。
それは「お掃除不要」
これ実はエマソンに限らず、ディスポーザーでは一般的らしいのですが、今使用しているマックス社のディスポーザーは「まるごと取り外して洗う」スタイルなんですね。このディスポーザーしか使ったことがないので知らなかったのですが、ディスポーザー業界ではそのほうが珍しいそうです。
このお掃除は普通にめんどくさいです。三角コーナーの掃除と同じです。(生ゴミのベタベタを歯ブラシでとる)普段見えない分ましですが…。掃除好き、清潔好きな人はこちらのほうがいいかもしれませんが、私は心底面倒臭いと思っていました。ディスポーザー掃除は嫌いな家事ランキング上位です。
一方、エマソンのディスポーザーのお手入れはというと
・汚れが気になる⇒氷をいれて運転
・臭いが気になる⇒レモンの皮をいれて運転
・ぬめりが気になる⇒氷+中性洗剤+ブラシ
なんだかだいぶ楽になりそうな予感です…!実際にぬめりや臭いが気にならないかは使ってみて改めてレビューしたいと思いますがかなり期待しています。自動お掃除機能があるディスポーザーだったらもっとよかったんだけどな~。

また、粉砕力も大事なチェックポイントです。今つかっているマックスは粉砕力はいまいちです。枝豆の皮、玉ねぎの皮、卵の殻、貝殻など投入NGごみもたくさんあります。これらのゴミも流すことができるディスポーザーもあるので、粉砕力(NGごみの種類)についても確認したほうがいいです。
私は今つかっているマックスで枝豆の皮を流し、全然流れなくて一生懸命ディスポーザーから取り出したことがあります。(面倒くさかった…。)
ディスポーザー比較の際のチェックポイントをまとめると
・蓋スイッチか否か(蓋スイッチは安全)
・自動給水機能がついているか(使用時ワンアクションでさらにラク)
・自動お掃除機能がついているか
・粉砕力(玉ねぎの皮や枝豆の皮が流せるか)
これらがチェックしてほしい項目だと思います!
価格はほとんどが6万前後で大差ありません。
上記チェックポイントから見たディスポーザーメーカーの比較です。機能が標準ではなくオプションだったり一部商品に限られる場合は△としました。エマソンとアナハイムが海外メーカーであとは全て国内メーカーです。全体的に国内メーカーの方が優秀だと思いました。
個人的にはスキューズかフロムがいいと思います。スキューズはお掃除機能が充実しているのが魅力、フロムは枝豆の皮も流せるの粉砕力が魅力です。スキューズの方が値段はちょっと高い。
比較したら私のエマソンちゃんあんまりだった。ぴえん。
メーカー名 | 蓋スイッチ | 自動給水 | 自動お掃除 | 粉砕力 | 気になるところ |
マックス | ○ | ○ | × | △ | 粉砕は得意でなく繊維も苦手。 粉砕部の掃除が面倒。 |
エマソン | △ | × | × | ○ | そんなにいいところはない。 |
アナハイム | × | × | × | ○ | いいところは安いことくらい。 |
スキューズ | ○ | × | ◎ | ○ | 価格がちょっと高め。 |
フロム | ○ | ○ | ○ | ◎ | 蓋にダサいロゴが印字されている。 |
リクシル | ○ | ○ | × | ○ | 粉砕部がアナハイム。 |
パナソニック | ○ | ○ | △ | △ | 2030年でディスポーザー事業撤退予定。 |
安永 | ○ | ○ | × | ○ | つっかえ棒ロックが起こりやすい。 |
【追記】
フロムのダサいロゴは今はもう印字されていないそうです。唯一の懸念がなくなったw
フロムのふたビフォー(左)アフター(右) おしゃれになってよかったね!w


こちらのサイトも参考になりそうです。

戸建てでディスポーザーを設置する際の注意点
単独設置禁止の自治体もある
戸建てでディスポーザーを「単独で」使用することは、自治体によって条例で禁じられている場合があります。理由は生ゴミをそのまま下水に流すとつまったり、下水処理施設での処理が大変だったり、環境汚染になったりするからだそうです。
ただ、実際のところ戦後の下水道が普及していなかった時代にディスポーザーがアメリカから日本に輸入販売され、生ごみが河川放流されたことでディスポーザー=環境に悪いものと認識されただけで、今の下水処理環境であれば、つまることも環境汚染になることもないようです。
生ごみを可燃ごみとして焼却した場合、水分を含んでいるため燃焼効率が悪く、燃焼時に多く二酸化炭素が排出されるので、ディスポーザーを使用したほうが可燃ごみの量が減り、運搬コストも削減されるのでむしろ環境に優しいとも言われています。ディスポーザーメーカーはどこもエコである点をアピールしています。
人口減少で下水処理施設の能力を余している自治体や、可燃ごみの削減にとりくむ自治体など、ディスポーザー導入を奨励している自治体もあるそうです。(奨励している自治体では設置に対して補助金もでるとか。)
政府もモデル地域を指定したりしてディスポーザーの環境への影響等を調べています。環境への影響がない(むしろ環境にいい)ことが証明されれば、アメリカのように一気に一般家庭のディスポーザー設置が加速しそうですね。
処理槽をつけると維持費が高額になる
条例で禁じられている場合は、ディスポーザー利用のために専用の処理槽の設置が必要になります。戸建ての場合、処理槽の維持費は年間でおおよそ4万円程度。戸建てに後付けでディスポーザーを設置する場合は庭や駐車場に埋設する必要があるので、かなり大がかりになります。ディスポーザー付きマンションは専用の処理槽があるのでディスポーザーが使用できます。マンションの管理費のなかには処理槽の維持費も含まれているのです。
処理できないゴミもある
ディスポーザーのデメリットでも記載しましたが、繊維質の多い枝豆の皮やトウモロコシの皮、固すぎる牛の骨、流れにくい卵の殻や貝殻など、メーカーにもよりますがディスポーザーでは処理できないゴミがあります。流していいゴミの種類についてメーカーの説明書をよく確認しましょう。
故障することがある
上記の「流せないゴミ」を流したときもそうですが、一番面倒なのは「異物をいれたとき」です。フォークやスプーンがゴミに混ざってディスポーザー内に混入した状態で運転させてしまうと、ゴムジョイントが破れたり、フォークやスプーンが蓋とかみ合ってつっかえ棒のようになってしまい蓋があけられなくなってしまいます。
私も一度やってしまい、なんとか開けることができたのですが、開けられなければ業者にを呼んで分解してもらう事態になっていました…!『噛み込み解除用の専用レンチ』が付属でついているメーカーもあるので、こちらも確認しておくと安心かも。
ディスポーザーにかかる電気代と水道代
これもメーカーによって異なりますが、うちにつけるエマソンちゃんの電気代と水道代はこんなかんじです。浄化槽を設置するか否かで維持費は大きく変わってきますが、浄化槽なしならコストはほとんど気にしなくていい程度だと思っています。

ディスポーザーが設置できなかったら
ディスポーザー禁止の自治体で設置が難しい場合は、置き型の生ごみ処理機を検討してみてもいいかもしれません!
手軽に設置できるし、タイマーで深夜稼働させて電気代を節約することもできるそうです。

まずは聞いてみよう
ディスポーザーの設置率は、首都圏のマンションだと3割~5割ですが、九州地方のマンションになると1割をきるそうです。知名度がまだまだ低いディスポーザーですが、気になったらひとまずハウスメーカーの担当者につけられるか聞いてみましょう!
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